代表 岸健一のブログ

これから勝利する税理士事務所はどこなのか?~その5 AIが税理士事務所をどう変えるのか

2017.7.23更新
AIについてはこれまでいろいろ書いてきたつもりですが、例えば記帳代行や税務申告書の作成など、シンプルな業務はずいぶんと簡略化されると考えています。

この部分に着目して、「税理士の仕事はなくなる」と揶揄されるわけですが、
税理士の仕事は、
単純な業務+高度な業務
に分解することができて、高度な業務の方はそう簡単にはなくならないと思います。

単純な業務(記帳や税務申告)はそりゃAIに置き換えられますよ。
(注 税務申告書のほとんどは単純です。そんな高度な別表調整なんてない)

単純な業務はなくなりはしないけれども売値に対してはかなりシビアなことになると考えています。
そりゃ、ちょっとがんばれば誰でもできる業務なんですから、それを高値で販売するのは絶対に不可能です。

こうなると言葉は悪いけど薄利多売の戦いになります。
したがってここで、いわゆるコストリーダーシップ戦略が必要となるわけです。

税理士法人ベリーベストは、この準備のためにさいたま市北区に株式会社ベリーベストサポートオフィスを2017年4月にオープンしました。
コストリーダーシップ戦略の実現のため。
安くしか売れないものは安く作るしかないわけです。
なお、株式会社ベリーベストサポートオフィスは今は株式会社ですが、スタッフが一通りの会計業務を覚えてくれたら税理士法人化し、税務業務も行うことになっています。
(株式会社は税務業務をやってはいけない。税理士法の規定)

サポートオフィスの特徴は次のとおり。

  • パートさんのみ(子育てにやさしい職場作りを標榜。なお、常駐スタッフ1名のみ正社員)
  • 電話すらひいてない(お客様と話すことはく、話すのは税理士法人ベリーベストのスタッフのみで、すべてチャットワークを通じてネット回線経由)
  • 男子トイレを排除するため、女性のみの職場
現在のところ、サポートオフィスの総原価÷総労働時間は1時間あたり1,700円。
フル稼働すると1時間あたり1,350円です。
賃借料、電気料金、人件費をすべて含めてです。

よって、フル稼働を前提とすれば、1時間当たり1,350円以上で売れれば利益がでます。
私の想定だと、シンプルな申告書を作り終えるのには3時間程度(内訳書などすべて含む)で済むと考えていて、申告書作りの総原価は4,050円なんですね。
したがって、これを5万円で売れれば原価率(しかも総原価)は8%です。

よって、申告書を安く作れる体制は整えられると考えています。
ちなみに今のところトレーニング期間なので大赤字ですが。。
もちろん、申告書をシンプルに作り上げるためにかなり工夫をしていますよ。
現在進行形ですので完成してはおりませんが。

私のいうコストリーダーシップは、安かろう悪かろうではないです。
単純化できるものは工夫して安く作って安く売ろうです。
(何の工夫もせずに安く売っているわけではない)


こうなると、税理士法人ベリーベストのスタッフがやる仕事は、
  • お客様対応
  • 高度な申告書の作成
  • スキーム提案
  • コンサルティング業務
等の高度案件のみに集中できるようになります。
日常の雑多に追われることがないのでしっかりと研修を受けることが可能で、高度人材を輩出できるようになります。
高度人材になり、お客様のニーズに対応する提案力が身につけば、1時間の仕事に2万円だって5万円だって取れるようになります。
お客様にメリットをご提供できるわけですから。

これからの税理士業界は、業務内容を切り分けて、単純な業務と高度な業務に切り分けて考えるべきだと思います。
(うちの場合は場所さえ分けちゃった)

そして、高度な業務をやるスタッフは採用の段階からきちんと選抜することも重要ですが、きちんと教育をすることも大切と考えています。





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