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TAX&ACCOUNTING MALL経理/会計月次決算で業績アップ!月次決算の流れと6つのメリット
2020.11.24 / 更新日:2021.01.05

月次決算で業績アップ!月次決算の流れと6つのメリット

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月次決算を取り入れて会社の財政状況を把握したいけれど、方法がわからない……。

このようなお悩みを抱える経営者の方は、多いのではないでしょうか。

詳しくは本編でお話しますが、コロナ禍において月次決算の重要性は高まっています。
月次決算を取り入れることで、毎月の財政状況を把握できるようになります。
自身の会社の財政状況を月ごとに分析できるので早期に経営判断が可能となり、業績向上を見込めるでしょう。

そもそも、月次決算とはどのような立ち位置のものでしょうか。
月次決算を取り入れるためには、まずは月次決算の概要を知ることが大切です。

今回は、

  • 月次決算の目的とメリット
  • 月次決算の流れ
  • 月次決算の作業時にチェックすべきこと
  • 月次決算で注意すべきこと

について、解説します。

この記事を参考にしていただき、月次決算を実際に取り入れ、企業の売り上げアップを目指していただけると幸いです。

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1、月次決算とは

月次決算は、外部に公表するものではなく、1ヶ月ごとに会社の営業成績や財政状況を確定させ、企業内で把握・分析するための作業です。

この項目では、月次決算の目的、年次決算との違い、月次決算のメリットについて解説します。

(1)月次決算の目的

月次決算の目的は、経営判断をスムーズにさせることです。
毎月の会社の営業成績や財政状況を可視化できます。単月や四半期、季節ごとといった会社の短期間での詳細な変化を把握、分析しやすくなるでしょう。

そのため、年1回の年次決算だけでは厳しかった経営判断が可能となります。

もし、あなたが経営者で会社を成長させたいなら、早急に前月の数字(貸借対照表、損益計算書)を確認しておくことは重要です。
PDCAサイクルというものがありますが、より早く回すことで成長スピードが上がるからです(月次決算はC(Check)です)。

(2)年次決算との違い

年次決算は、1年単位で行う決算のことをいい、会社全体の将来の方針を決定するための根拠です。
会社法や法人税法等の法律で実施を義務付けられている決算なので、どの企業も必ず行わなければなりません。

また、年次決算は、株主や投資家等の会社の利害関係者に向けて情報提供する目的で行われます。

年次決算の他に、四半期決算という3ヶ月ごとに行われる決算もあります。

2、月次決算のメリット

月次決算のメリットには、次のようなものがあります。

 (1)会社の業績アップに繋がる

先ほどもお伝えしたように、会社をより速く成長させるには、高速PDCAサイクルを回すことが重要です。

月次決算をすることで、業績アップしやすくなります。

(2)会社の生存確率が上がる

会社は赤字でも倒産しませんが、キャッシュ(現金)が無くなれば倒産します。

つまり、「現在どのくらいの現金があるのか」というのをできる限りリアルタイムで把握しておくことが重要なのです。
月次決算していれば、毎月貸借対照表で現金がどのくらいあるかをチェックすることができます。結果として会社の生存確率が上がるのです。

コロナ禍で業績悪化する企業も少なくありません。業績悪化しても倒産しないために、月次決算が重要なのです。

(3)予算修正しやすくなる

設定していた予算と実績の差や、資金繰りの状況等を月単位で把握できます。
そのため、早期に予算修正しやすいというメリットがあります。
 

(4)年次決算の作業時に負担が少なくなる

月次決算を取り入れずに年次決算のみ行う場合、1年分の仮勘定の数字を正確に整理するのは、非常に手間のかかる作業になってしまいます。

しかし、月次決算を取り入れることで、年次決算での業務の負担を減らせるのです。

(5)節税対策を取りやすくなる

月次決算を取り入れている場合、月ごとの細かい業績や財政状況を把握できます。
より高い精度で、年内の決算の数字を予測できるでしょう。

そのため、年内に利益が出そうなら、従業員への賞与の金額を上げたり年内に備品の購入をしたりというように、節税対策が取りやすくなります。 

(6)金融機関からスムーズに融資を受けられる

融資を受ける際に金融機関へ月次決算報告書を提出すると、金融機関からの心証がよくなる傾向があります。
心証がよくなる結果、融資を早めに受けられるでしょう。

3、月次決算の流れ

 月次決算の流れについて解説します。 

(1)必要書類の用意

月次決算には、諸経費の請求書や領収書、その月の入出金明細や売り上げなどがわかる資料が必要となります。

具体的には、以下のようなものです。

  • 諸経費の領収書、請求書
  • 銀行口座の入出金明細(通帳など)
  • その月の売上がわかる資料
  • 借入利息がわかる資料
  • 減価償却費がわかる資料
  • 販売費及び一般管理費明細書

(2)決算整理

必要書類が揃ったら、次は決算整理の作業です。決算整理では、以下の作業を行います。 

①現金と預金の残高確認(銀行口座の入出金の確認)

実際に手元にある現金と銀行口座の預金の残高を確認しましょう。

②月次棚卸資産の確認

棚卸をしている場合には、月末時点で未販売の製品や材料等の在庫の数と帳簿残高が一致しているかを確認します。 

③仮勘定の振替

仮払金や仮受金等の仮勘定の振替をして、入金・支払いに抜け漏れがないか確認します。

④経過勘定の計上

次月以降に支払いや収入があるものについては、未払費用や未収収益として経過勘定に計上します。 

⑤引当金の計上

1年の従業員の賞与や退職金に係る引当金相当額を年次決算で計上する場合、月次決算では12分の1で計上します。

⑥減価償却費の計上

減価償却対象の固定資産がある場合には、年間の減価償却費を12分の1で計上します。 

⑦その他支払費用計上

生命保険料や損害保険料、労働保険料等の保険料、固定資産税を12分の1で計上します。 

(3)月次決算書(試算表)作成

決算整理ができたら、月次決算書(試算表)を作成しましょう。月次決算書には、以下のようなものがあります。

  • 損益計算書
  • 貸借対照表

また、以上の試算表とは別に、月次報告資料として以下のようなものを必要に応じて作成するとよいでしょう。

  • 部門別損益計算書
  • 前年同月対比表
  • 予算実績対比表

4、月次決算のチェックポイント

以下の点は、月次決算作業時にするべきチェックポイントです。 

(1)貸借対照表の確認

貸借対照表では、表の金額と実際に手元にある現金や預金の残高、資産と負債のバランスなどをよく確認しましょう。

先ほどもお伝えしましたが、倒産しないためには毎月どのくらいの現金があるかが重要です。 

(2)前月及び前年同月の決算書と比較

前月及び前年同月の数字と比較し、どの勘定科目が増減しているかを把握します。 

(3)月次決算中の未払計上を確認

月次決算中に受領する請求書分の未払計上は、記入漏れが起きやすいので確認すべきポイントです。

5、月次決算の注意点

月次決算の作業をする際には、以下のような注意すべき点があります。 

(1)いつまでに作業を終わらせるべき?

年次決算の作業時間は、決算日後2ヶ月、株主総会の開催日によっては3ヶ月程度かかります。
しかし、月次決算は毎月行うものですので、年次決算と同じ時間をかけて作業することは、「経営判断をスムーズにする」という月次決算の目的からも現実的ではありません。

月次決算は月初3~7営業日程度の作業時間で完了させることを目安にして、締め日を決めるとよいでしょう。
そのためには、「3、(1)必要書類の用意」で記載されているような資料を集めることが大切です。

月次決算を毎月遅れることなく作業するために、各部署から諸経費の請求書や領収書等を提出してもらいましょう。
これらの書類をいつまでに提出すべきかという期日をしっかりと決めて、各部署へ共有することも重要です。

(2)数字が合わない場合には早めの確認を!

貸借対照表の金額と手元の現金や預金残高が合わない場合には、どこで数字がずれているかを早めに見直す必要があります。
数字のズレを未然に防ぐためにも、日頃から現金や預金の残高をよく確認したり、棚卸資産の管理を徹底したりすることを心がけましょう。

日頃の確認処理作業が手作業で時間がかかっている……という場合には、システムを使って自動化を視野に入れることをお勧めします。

(3)作業時間がない場合には税理士に頼もう

毎月、月次決算の作業時間の確保が難しいという場合には、月次決算の仕事を税理士にすべて依頼してしまうという方法もあります。

税理士に月次決算を依頼すると、月次決算の作業の手間が省けたり、専門家から月次決算の説明をしてくれたりするというメリットがあります。

6、月次決算を滞りなくサポートしてくれる税理士事務所の探し方・選び方

会社の月次決算を滞りなくサポートしてくれる税理士事務所の探し方・選び方のポイントを紹介します。

 (1)ビジネスに対する理解がある

税理士は、あくまで税金面のサポートをしてくれる方で、全ての税理士がビジネスに関して詳しいわけではありません。
税理士の中にはビジネスの原理原則に詳しく、業績アップのアドバイスができる税理士もいます。ビジネスに対する理解がある税理士の方がきちんと月次決算をサポートしてくれるでしょう。

それだけではなく、月次決算の数字から、今後どのような事業戦略を採るべきか、財務状況を踏まえて今後どのように資金調達をすべきかアドバイスしてくれます。

(2)毎月面談や監査をしてくれる

月次決算は毎月行い、会社内で業績を確認・分析することで、今後の会社の業績を上げられる可能性が高くなります。
そのため、税理士に月次決算の業務を依頼する場合には、月次決算の報告を毎月してくれる税理士がお勧めです。

今後の経営に関する面談や、監査をしてくれるような税理士を選ぶとよいでしょう。 

(3)スピーディーで丁寧な対応をしてくれる

月次決算は、短期間の業績を確認するために必要な業務ですので、作業に時間がかかってしまっては意味がありません。
また、月次決算の数字が間違っていたら、財政状況を正確に把握できませんし、経営判断もしにくくなってしまいます。

月次決算の業務を税理士に依頼するなら、対応が早くて丁寧に作業してくれる税理士を選びましょう。 

(4)自社の業界に知識がある

会社の月次決算を依頼するなら、税務や会計の知識だけではなく、その会社の業界の知識に長けている税理士がお勧めです。

業界の知識のある税理士なら、経営戦略の相談に乗ってくれたり、会社の財政状況からアドバイスをしてくれることを期待できるからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、月次決算のメリットや注意点、流れなどについて解説しました。

月次決算は会社の利益を上げるために非常に重要な業務です。
今回説明した流れや注意点を参考にして、業績アップを目指して月次決算を上手に活用してくださいね。

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この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。