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TAX&ACCOUNTING MALL節税中小企業投資促進税制を解説!設備投資の絶好の機会を逃さないために
2021.12.6 / 更新日:2021.12.06

中小企業投資促進税制を解説!設備投資の絶好の機会を逃さないために

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中小企業投資促進税制とは、どのような制度なのだろう……。

「税金もっと抑えられないかなぁ?」

このような中小企業経営者の悩みには、中小企業投資促進税制を活用しましょう!
中小企業投資促進税制は、億劫な設備投資も節税しながらすることが可能です。

今回は、

  • 中小企業投資促進税制とは何か
  • 中小企業投資促進税制の適用手続き
  • 中小企業が利用できる他の税制の概要

について、税理士法人ベリーベストが解説します。

この記事を読めば、中小企業投資促進税制のあらましを知ることができます。
他の税制についても合わせて知ることで、より積極的な設備投資の役に立つことでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

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1、中小企業投資促進税制とは

(1)中小企業投資促進税制の概要

①概要

中小企業促進税制とは、中小企業等の生産性を向上させる設備投資を後押しするための税制です。
もともと令和3年3月31日までが適用期間だったのが、令和5年3月31日まで延長されることになりました。

②措置内容

措置内容
この制度は、一定の機械装置等の対象設備を取得や製作等した(※1)場合、取得価格の30%の特別償却または7%の税額控除(※2)の選択適用ができます。
※1適用期間内に取得や製作等をして、指定事業の用に供すること
※2税額控除は、資本金3,000万円以下の法人、個人事業主のみ

特別償却は、限度額まで償却しなかった場合、限度額までの差額を翌期以降に繰越して償却することが可能です。

税額控除はその事業年度の法人税額または所得税額の20%までが限度です。

ただし、限度額を超えた分は翌期以降に繰越して控除することができます。
大まかなシミュレーション
普通法人を例に、大まかにシミュレーションすると、以下のようになります。

特別償却の場合 税額控除の場合
資本金 1,000万円 1,000万円
設備投資 200万円 200万円
会社上の利益 100万円 100万円
加算調整 20万円 20万円
減算調整 10万円 10万円
特別償却額 60万円
=200万円×30%)
課税所得 50万円
=100万円+20万円-10万円-60万円)
90万円
(=100万円+20万円-10万円)
法人税率 15% 15%
法人税額 7.5万円
=50万円×15%)
13.5万円
(=90万円×15%)
控除税額 2.7万円
(=200万円×7%と13.5万円×20%のいずれか小さい方)
控除後法人税額 10.8万円
(=13.5万円-2.7万円)

 

(2)対象事業者

中小企業投資促進税制の対象事業者は、青色申告書を提出する中小企業者等です。

中小企業者等は、以下のようなものです。

  • 中小企業者
  • 農業協同組合等

中小企業者は、主に以下の要件を満たすものを指します。
資本金または出資金の額が1億円以下の法人
資本又は出資を有しない法人のうち、従業員の数が1,000人以下の法人
従業員の数が1,000人以下の個人

(3)対象設備

→対象設備と各設備についての注意点
中小企業投資促進税制の対象となる設備は、以下のとおりです。

①機械装置

1台あたりの取得価格が、160万円以上のもの

②測定工具、検査工具

1台あたりの取得価格が、120万円以上のもの
その事業年度における合計額が120万円以上であるもの(各設備の取得原価が30万円以上であること)

③一定のソフトウェア

ソフトウェア(複写して販売するための原本、研究開発用のものなどの一定のものは除く)で、以下のいずれかのもの
1つあたりの取得価格が70万円以上のもの
その事業年度における取得価格の合計額が70万円以上のもの

④貨物自動車

一定の普通自動車で、貨物の運送の用に供されるもののうち、車両総重量が3.5トン以上のもの

ここでいう普通自動車は、以下のものを指します。
小型自動車
軽自動車
大型特殊自動車及び小型特殊自動車以外の自動車

中古のものや、貸付のために取得したものは含まれないので、注意してください。

⑤内航船舶

内航海運業の用に供される船舶

(4)指定事業

中小企業投資促進税制の適用を受けるためには、対象設備が指定事業の用に供されることが必要です。

指定事業はいくつもあり、ここに書ききれないので、国税庁の中小企業投資促進税制のページにおいて確認してください。
No.5433 中小企業投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除)|国税庁

2、中小企業投資促進税制の適用手続き

(1)法人の場合

①特別償却を選択する場合

法人税の確定申告書に「特別償却の付表」と「適用額明細書」を添付します。

特別償却の付表は、正式には「中小企業者等又は中小連結法人が取得した機械等の特別償却の償却限度額の計算に関する付表」と呼びます。
取得した設備とその償却額を計算し、記載する書類です。

適用額明細書は、法人が法人税関係特別措置法の適用を受ける場合に、受ける租税特別措置法の条項や適用額を記載するための書類です。

②税額控除を選択する場合

法人税の確定申告書に「別表」と適用明細書を添付します。

この場合に必要な別表は、「中小企業者等が機械等を取得した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」です。

別表において、取得した設備と控除する税額を計算、記載します。

(2)個人事業主の場合

①特別償却を選択する場合

青色申告決算書内「減価償却の計算」の「割増(特別)償却費」の欄に、特別償却額を記入します。「摘要」の欄には、特例名を記入します。
摘要欄に記入する特例名は、「措法10条の3」です。

②税額控除を選択する場合

「中小事業者が機械等を取得した場合の所得税額の特別控除に関する明細書」を確定申告書に添付します。
この書類において、取得した設備と控除する税額を計算し、記載します。

以上が、中小企業投資促進税制の適用手続きです。

ここで解説した各種書類は、国税庁のホームページからダウンロードすることができます。

令和3年4月以降に提供した法人税等各種別表関係(令和3年4月1日以後終了事業年度等又は連結事業年度等分)|国税庁

申告書・申告書付表と税額計算書等 一覧(申告所得税)|国税庁

3、中小企業投資促進税制以外の中小企業経営者が知っておきたい税制

中小企業経営者が知っておきたい税制は、中小企業投資促進税制だけではありません。
ここでは、主な税制とその概要について解説していきます。

(1)中小企業経営強化税制

中小企業経営強化税制は、中小企業等の経営力向上を図る設備投資を支援するための税制です。

適用対象者:青色申告を提出する中小企業者等で、中小企業等強化法第19条1項の認定を受けた同法の中小企業等に該当するもの
措置内容:一定の設備を取得等した場合、即時償却または取得価格の10%の税額控除
適用期間:令和5年3月31日まで

(2)少額減価償却資産の特例

少額減価償却資産の特例とは、中小企業等の少額の設備投資を後押しする特例です。

適用対象者:青色申告書を提出する中小企業者等
措置内容:適用期間内に30万円未満(※)の設備を取得し、事業の用に供した場合、即時償却
(※)適用を受ける事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額が、300万円を超える場合、300万円が限度となります。
適用期間:令和4年3月31日まで

(3)生産性向上特別措置法による支援

生産性向上特別措置法による支援は、中小企業等の生産性革命の実現を図る設備投資を支援するものです。

適用対象者:中小企業者等のうち、一定の要件を満たすもの
措置内容:一定の設備を取得し、一定の要件を満たす場合、その設備にかかる固定資産税が3年間最大ゼロになる
適用期間:令和5年3月31日まで

4、中小企業投資促進税制については税理士に相談しよう!

(1)中小企業投資促進税制を適用するための相談、支援

中小企業投資促進税制の適用には、要件や手続きなどが必要です。
初めて適用をしようとする方は、おそらく途中で何度がつまづくことになると思います。
そのため、一度税理士に相談することでスムーズに適用を受けることができるでしょう。

(2)他の節税に役立つ税制の紹介、支援

「3、中小企業投資促進税制以外の中小企業経営者が知っておきたい税制」で解説したように、日本には中小企業に有利な税制があります。

税制を知っているのと知っていないのとでは、事業活動の成果に大きな差が出てきます。
税理士ならそういった数多くの税制についての情報を持っているはずですので、一度相談をしてもよいのではないでしょうか。

まとめ

以上、中小企業投資促進税制について解説してきました。
適用要件や手続などをしっかりと確認して、間違いのないように本税制を利用しましょう。

利用できる税制は、利用しておかなければ損です。
適用手続きや本税制を最大限活用するための設備投資計画なども合わせて、税理士に相談してみるとよいでしょう。

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この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。