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TAX&ACCOUNTING MALL顧問税理士税理士と会計士の違いは?自社に最適の人材を見極める2つのポイント
2021.12.13 / 更新日:2021.12.13

税理士と会計士の違いは?自社に最適の人材を見極める2つのポイント

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税理士と会計士の違いは、ご存知でしょうか?

「税理士」と「会計士」は、間違われることも多い職業です。
どちらの職業も、企業の財務に関係するプロフェッショナルですが、法律で決められた業務範囲には、いくつかの違いが存在します。

税理士と会計士、どちらに業務を依頼すればよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、

  • 税理士と会計士の違い
  • 税理士と会計士どちらが適しているか見極めるポイント

について、解説します。

この記事が、税理士と会計士の違いを知りたい方やどちらに依頼すればよいか迷っている方のご参考になれば幸いです。

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1、税理士と会計士は「独占業務」が違う!

「独占業務」とは、当該職種の有資格者しか行うことができない業務です。

税理士と会計士の大きな違いは、それぞれ対象となる独占業務が異なる点にあります。
税理士と会計士、どちらもお金や会計のプロですが、専門範囲が違うということです。

一方、独占業務以外の仕事内容は、誰が行っても問題ありません。
どの業種でも行える業務のことを、「共通業務」と呼びます。

本章では、税理士と会計士の独占業務の詳しい解説と、共通業務の概要について紹介していきます。

(1)税理士は「税務業務」を担当する

税理士の独占業務である「税務業務」は、税にまつわる色々な作業を代行することを指します。
税理士法第2条や第52条に定められており、詳細は以下のとおりです。

①税務代理

税理士は、納税者の代理として、主に以下のような業務を行います。

  • 税金に関する書類の作成
  • 税務官公署への書類や申告書、申請書の提出 など

国税では原則として、納税者自身が納める税額を計算し、納付を行います。

しかし、日本の税法は複雑なうえに変更も多いため、一般の納税者が自力で計算を行い、申告書等を作成するのは難しいという現状があります。

以上のように、専門知識が有利に働く状況から、税務のプロである「税理士」が、納税者からの依頼を受けて税務を代行します。
申告・納税後に、税務署から問い合わせがあった場合も、税理士が対応に当たります。

②税務書類の作成

税理士は、税務代理の「より詳細な業務」として、税務書類の作成も代行できます。
「税務書類」とは、税金の申告の際に作成する各書類のことです。

具体的には、以下のようなものが当てはまります。

  • 確定申告書
  • 決算書 など

昨今では、電子書類の作成も業務内容に含みます。

③税務相談

税金にまつわるさまざまな悩みに関して、相談に乗ることも税理士の独占業務です。
この場合の相談は、有償・無償を問いません。

ただし、次のような場合は、税務相談という独占業務の範囲から外れます。

  • 実数値に基づかない仮の値で計算すること
  • 税法に関する一般的な解釈

顧問税理士がいれば、複雑な税の計算から細かな悩みまで、安心して相談することができるでしょう。

(2)会計士は「監査業務」を担当する

会計士の独占業務である「監査業務」は、財務書類を調査することや、内容を証明することを指します。
具体的には、公認会計士法第2条や第47条に定められています。

「財務書類(財務諸表)」とは、企業(学校法人、地方公共団体を含む)の経営活動の財務上の結果を報告するために作成した、次の4つの表のことです。

  • 貸借対照表(B/S)
  • 損益計算書(P/L)
  • キャッシュ・フロー計算書(C/F)
  • 株主資本等変動計算書(S/S)

財務書類は、会社の資金力や健全性を証明する重要な書類です。
会計士が、上記の書類を精査、ならびに意見を付記して公に表明することで、信頼性が担保されます。

(3)共通業務は税理士でも会計士でも対応できる

上記の独占業務に該当しない分野は、税理士および会計士のどちらでも対応が可能です。

例えば、「記帳代行」は共通業務のひとつです。
最近では、記帳に役立つ電子サービスが数多く登場していますが、やはりお金の専門知識がある人に任せた方が、安心して他の業務を進めることができるでしょう。

経営に関するコンサルティングについても、税理士と会計士のどちらに相談しても問題ありません。

2、税理士と会計士の独占業務以外の違い

税理士と会計士には、独占業務以外にも専門とする分野によっていくつかの違いがあります。
以下で、それぞれの差異と企業活動に関係する部分について紹介します。

(1)クライアントの規模

税理士と会計士は、得意とする分野が異なるため、クライアントの規模に差が見られます。
一言でいうと、小規模~中小企業を中心に大規模まで手広くカバーする方が税理士、大企業に特化した方が会計士です。

①税理士は個人~中小企業

税理士は、納税者すべてを対象として、代行業務を行うことができます。
納税者は、個人から法人までを対象とし、規模による納税者の区分に差はありません。
業務全体において、個人事業主や小規模な会社での需要が高いといえます。

②会計士は大企業

上場企業には、金融商品取引法によって会計士による監査が義務づけられています。

非上場企業であっても、「資本金5億円以上または負債総額200億円以上」に該当する大規模な株式会社も同様の義務があります。
小規模な非上場企業が監査を受けることももちろん可能ですが、会計士の主なクライアントは監査義務を負った大企業です。

(2)クライアントに対するスタンス

税理士と会計士では、クライアントに対するスタンスにも違いがみられます。
これは、取り扱う業務と、社会や国から求められる性質に由来するものです。

①税理士はクライアントの課題に寄り添う

税理士は、納税者の手間を代行することで、それぞれの課題へ親身に寄り添います。

主なクライアントとなる個人~小規模な企業は、税に関わるさまざまな困難に直面しています。

こうした課題を丹念に拾い、クライアントが正しく納税できるようサポートすることが、税理士の業務です。
地域に密着しながら個人で活動している税理士が多いことも、顧客との心理的な距離の近さの理由の1つといえるでしょう。

②会計士には独立性が求められる

会計士は、監査という職務上特定の企業に肩入れすることはできず、独立性が求められます。
企業や法人の会計業務が健全かどうか見定め、公に証明しなければなりません。

上記のことより、会計士は、クライアントである企業に対しても、一定の距離を保つ必要があります。

財務書類が公的に正しいと証明を受ければ、当該の企業だけでなく、当該企業に注目している他の企業にもメリットがあります。
会計士は、企業1つ1つの財務を管理する役割ではなく、企業と社会の健全な関係性を保証する役割を担っています。

(3)試験内容の難易度

税理士と会計士は、どちらも国家資格を必要とする会計のプロである以上、試験は国内でもトップクラスの難易度を誇ります。

ただし、税理士と会計士では、出題の範囲や受験方法に違いがあります。
試験の難易度や試験内容の違いが、企業活動へどのように関わってくるのか、確認しましょう。

①税理士試験は個別科目の合格を目指す

税理士試験は、受験する科目を受験者の側で選択することができます。
合格した科目は、生涯にわたって有効となります。

上記のような性質から、税理士試験は得意分野を絞って1つずつ攻略できます。
例えば、社会人の30代以上の人が、時間をかけてコツコツ税理士試験を突破することも少なくありません。

税理士試験の性質上、それぞれの税理士には、受験した科目により得意分野があると考えられます。
依頼したい範囲に合わせて、ぴったりの税理士を見つけることができれば、無駄なく業務をお願いできるでしょう。

②会計士試験は一度ですべての合格を目指す

会計士試験は、全科目を一括で受験します。
一部の科目は、個別で合格が認められますが、有効期限がある点が税理士試験との違いです。
原則として、一度の試験ですべての科目に合格することが必須となります。

会計士の全員が、企業の財務について幅広い知識を有しています。
会計士に相談する場合は、知識分野だけでなく、当人の性格や経歴にも注目するとよいでしょう。

3、税理士と会計士どちらが適しているか見極めるポイント

あなたの企業で抱えているお金の悩みを相談するには、税理士と会計士どちらが適しているでしょうか。
両者を見極めるには、いくつかのポイントが存在します。

具体的には、以下のようなポイントです。

  • 財務諸表など依頼したい業務範囲
  • 本人の経歴や専門性
  • 会計士と税理士の間に上下関係はない

顧問税理士の契約変更や、会計士への相談に関心がある人は、ぜひ本章を参考にしてください。

(1)財務諸表など依頼したい業務範囲

抱えている課題を解決するには、まず依頼したい業務範囲を明確にする必要があります。

例えば、

  • 日々の面倒な記帳を代行してほしいのか
  • 税額の控除を受けたいのか
  • 財務諸表を踏まえて今後の経営を相談したいのか

などによって、お願いする税理士や会計士は変わってきます。

相談の前に、予算によって必要な業務を見極めることが重要です。

(2)本人の経歴や専門性

当人がどのような経歴を積んできたのか、あるいはどの分野を専門とするかという点も、早い段階で確認しておくとよいでしょう。
同じ試験を突破していたとしても、全員がクライアントの要望に応えられるとは限りません。

例えば、税理士の場合、美容院や飲食店といった特定の業種に強い人も多くいます。
洗いだした自社の課題や特徴を踏まえ、合致するスキルを持った税理士・会計士を探しましょう。

(3)会計士と税理士の間に上下関係はない

よく勘違いされることですが、会計士と税理士の間に、上下関係はありません。

会計士試験を合格した人は、追加の試験を受けることなく税理士登録を申請することができます。

しかし、専門とする範囲や国から求められる業務が異なることからもわかる通り、会計士は税理士と同じ分野でより深い業務を行っているわけではありません。
二者は異なる分野のプロフェッショナルなのです。

税務の依頼であれば、税理士に相談する方が望ましいでしょう。

まとめ

税理士と会計士は、どちらも企業の財務に携わる職業ですが、活動領域や仕事としての性質にいくつかの違いがあります。

自社の税務や記帳について悩みがある方は、税理士にお願いしましょう。
一方、財務の健全性を証明したい場合は、会計士にお願いしましょう。

特に、税理士は得意分野を持つ方が多く、企業が抱える課題に適切なアドバイスをすることが可能です。ぜひ、自社の税務に合致する顧問税理士を探してみてください。

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この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。