税理士法人ベリーベストがお届けする企業経理・税務に関する情報メディア

TAX&ACCOUNTING MALL資金調達ファクタリングと融資の違いは?メリット・デメリットも紹介!
2022.3.30 / 更新日:2022.03.25

ファクタリングと融資の違いは?メリット・デメリットも紹介!

LINE
Facebook
Twitter
このエントリーをはてなブックマークに追加

ファクタリングとは、どのような資金調達方法なのだろう……。
一般的な融資との違いって何だろう……。

資金繰りが悪化した際には、外部からの資金調達を考える経営者がほとんどでしょう。

特に、急ぎで資金調達をしたい場合には、銀行融資より「ファクタリング」という方法が向いているケースがあります。

今回の記事では、ファクタリングがどのような資金調達方法なのか説明したうえで、

  • ファクタリングと銀行融資の違い
  • ファクタリングのメリット・デメリット

を説明します。

この記事を読めば、「ファクタリング」について理解できるようになるでしょう。

税理士の相談随時受付中
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には
税理士にご相談頂いた方がよい可能性があります。

お気軽に税理士法人ベリーベストまでお問い合わせください。
営業時間:平日10:00〜17:00 / メール受付24時間
実績豊富な税理士法人ベリーベストが監修!法人税ガイド無料配布

 

1、ファクタリングとは

本章では、ファクタリングがどのような資金調達方法かについて、説明します。

(1)ファクタリングの定義

ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで現金化する資金調達方法です。

ファクタリング利用者は、売掛債権の決済日より前に買い取りを依頼します。
不良債権となった売掛債権を買い取ることができるのは、法務大臣から許可を得たサービサーのみです。

売掛債権の期日より前に買い取るのが「ファクタリング会社」、不良債権となった売掛債権を買い取るのが「サービサー」と覚えましょう。

(2)ファクタリングの種類

ファクタリングの種類は、次のとおりです。

  • 買取型
  • 保証型

①買取型

買取型のファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで期日より前に資金調達する方法です。
買取型のファクタリングには、さまざまな種類があるので、具体的な種類については次章で説明します。

②保証型

保証型のファクタリングは、通常の商取引で売掛債権の回収が不能であると判断された場合に、売掛債権の額が保証されるファクタリングです。

買取型のファクタリングのように、決済期日より前に現金化はできません。

しかし、売掛債権が回収できなくなれば資金繰りが一気に悪化して連鎖倒産などの危険があります。
保障型ファクタリングは、普段の資金繰りは安定しているけれど、万が一の場合に備えたいという企業に向いていると言えるでしょう。

(3)ファクタリングと融資の違い

ファクタリングと銀行融資の違いについて説明します。

具体的に、以下のような融資と比較します。

  • 一般的な銀行融資
  • 手形割引
  • ABL

①一般的な銀行融資との違い

銀行融資のメリットとしては、比較的低金利で長期間借入ができることです。

しかし、銀行融資は審査が厳しく、申し込みをしてから融資実行までに3週間から1ヶ月かかります。
中小企業の場合、プロパー融資が難しいと判断されれば信用保証協会の保証を付けることになるので、さらに審査に時間がかかるでしょう。

ファクタリングは、最短即日で審査結果が出て、売掛債権の現金化ができるのでスピード感が違います。

ただし、ファクタリングの手数料は、銀行融資に比べると割高になるのが一般的です。

貸借対照表上で見ると、ファクタリングを利用しても、負債は増えません。
これをオフバランス化といい、貸借対照表をスリムに見せられるのも特徴です。

有利子負債が多いと、銀行からの融資が受けられなくなってしまう可能性があるので、万が一に備えて、銀行からの融資枠を確保したいという場合にも向いています。

②手形割引との違い

手形割引は、受取手形を銀行などに割り引いてもらうことで、決済期日より前に現金化できる融資方法です。

手形割引が受取手形に限定されるのに対して、ファクタリングは売掛債権全般なので、幅広く利用できます。

割引手形が不渡りになった場合には、裏書人に遡及されるケースもあります。

しかし、ファクタリングは、売掛先が倒産してファクタリング会社が売掛金を回収できなかったとしても、補填する必要がない契約がほとんどです。

③ABLとの違い

ABLは、売掛債権を担保に銀行が融資する方法です。
ファクタリングは、主に売掛先の信用力でファクタリングの可否を決めます。

一方、ABLは売掛金の保有者の信用力で、融資の可否や金利が決まります。
銀行融資の1つであるABLの方がハードルは高くなりますが、金利は安い傾向です。

2、買取型ファクタリングの種類

買取型ファクタリングには、さまざまな種類があります。

具体的には、以下のような種類です。

  • 2社間ファクタリング
  • 3社間ファクタリング
  • 診療報酬ファクタリング
  • 国際ファクタリング

(1)2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは、ファクタリング利用者とファクタリング会社の2社間で契約を結ぶファクタリングです。
売掛先に許可を得ることなく、契約を結ぶことができるので、最短1日で資金調達が可能な会社もあります。

ただし、ファクタリング会社としては、回収不能の可能性が残るため、手数料は高くなる傾向にあります。

(2)3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、以下の3社間で契約を結ぶファクタリングです。

  • ファクタリング利用者
  • 売掛先
  • ファクタリング会社

2社間ファクタリングとは異なり、売掛先の了承を得てからしかファクタリングの利用ができないのが大きな特徴です。
売掛債権の回収時には、売掛先からファクタリング会社に、直接入金があります。

一度ファクタリング利用者の口座を経由するよりリスクが少ないので、2社間ファクタリングに比べて手数料が少なくて済む傾向にあります。

(3)診療報酬ファクタリング

診療報酬は、患者の自己負担分を除いた分を、社会保険や国民健康保険に対して請求することにより、受け取る仕組みとなっています。

ただし、請求から実際の入金までに約2ヶ月かかるので、資金繰りがひっ迫している場合には、ファクタリングを利用するのが効果的です。

国などから支払われることもあり、ファクタリング会社としても安心して買い取ることができるので、手数料も低く設定されている傾向にあります。
診療報酬だけではなく、介護報酬や薬剤報酬のファクタリングも存在します。

(4)国際ファクタリング

国際ファクタリングは、海外の企業と取引をする際に海外のファクタリング会社と連携し、売掛債権の回収ができない場合の保証を付けるものです。
海外との取引は、日本企業同士で取引を行う場合に比べ、回収不能のリスクが高い傾向にあります。

特に大きな金額の取引がある際には、国際ファクタリングの利用が安心・安全です。

3、ファクタリングを利用するまでの流れ

本章では、ファクタリングが実行されるまでの流れを説明します。

具体的な流れは、次のとおりです。

  • (1)申込み
  • (2)ファクタリング会社の審査
  • (3)契約
  • (4)入金

(1)申込み

利用するファクタリング会社を決めたら、必要書類を添えて申込みます。
以前はファクタリング会社の窓口で直接申し込むのが主流でした。

しかし、今はオンラインで申し込みができるサービスも増えています。

(2)ファクタリング会社の審査

申込みがあったら、ファクタリング会社が審査を行います。

ファクタリング利用者も審査しますが、売掛先の信用力が重視されるのが、ファクタリングの特徴です。最短即日で、審査結果がわかります。

(3)契約

ファクタリングの審査に通り、手数料などの条件に同意できる場合は契約手続きに移ります。

ファクタリングの種類 契約者
2社間ファクタリング
  • ファクタリング利用者
  • ファクタリング会社
3社間ファクタリング
  • ファクタリング利用者
  • ファクタリング会社
  • 売掛先

 

3社間ファクタリングでは、売掛債権の回収時に、売掛先からファクタリング会社に直接振り込むことになります。
振込み時の流れなどについては、契約時に確認します。

(4)入金

ファクタリングの契約をしたら、売掛債権から手数料を差し引いた金額が、ファクタリング利用者の銀行口座に入金されます。

4、ファクタリングを利用するメリット

ファクタリングを利用するメリットは、以下のとおりです。

  • 銀行融資よりスピーディーに資金調達ができる
  • 赤字でも資金調達可能
  • オフバランス化できる
  • 2社間ファクタリングなら取引先に知らせる必要がない
  • 未回収リスクを減らせる

(1)銀行融資よりスピーディーに資金調達ができる

ファクタリングの一番の魅力は、銀行融資よりスピーディーに資金調達ができるところです。
ファクタリングは、最短即日〜1週間ほどで資金調達できる会社が、ほとんどです。

一方、新規で銀行融資を申し込む場合には、資金調達までに3週間〜1ヶ月かかります。
1日でも早く資金調達したい場合には、ファクタリングが有効です。

(2)赤字でも資金調達可能

銀行融資の場合、営業利益ベースで赤字が続くと、新規での借り入れができなくなります。

一方、ファクタリングの審査は銀行融資に比べると通りやすく、赤字でも資金調達できることもあるのです。
事業の将来性が認められればという条件が付きますが、赤字であるために、銀行融資を断られた場合には相談してみてもいいでしょう。

(3)オフバランス化できる

融資の場合、貸借対照表上に負債が増えることになるので、見栄えが悪くなります。

一方、ファクタリングの場合は、負債は増えず、オフバランス化が可能です。

金融機関は負債が多すぎると融資をしてくれなくなるので、万が一に備えてファクタリングの利用を勧める場合、または、金融からの融資枠を確保したい場合にも、ファクタリングは有効です。

(4)2社間ファクタリングなら取引先に知らせる必要がない

ファクタリングは、売掛債権を売却することで現金を手にすることができます。

しかし、2社間ファクタリングを利用する場合は、売掛先にファクタリングを利用する旨を伝える必要がありません。
売掛先に、説明や許可を得る手間を省くことができます。

(5)未回収リスクを減らせる

多くのファクタリングは、売掛債権を回収できなくなった際に、ファクタリング利用者がその損失を補填する必要がありません。

ファクタリングを活用すれば、確実に回収でき、未回収リスクを減らせるというメリットもあります。

5、ファクタリングを利用するデメリット

ファクタリングを利用するデメリットは、以下のとおりです。

  • 手数料が高い
  • 取引先に知られると取引を渋られるリスクがある
  • 計画的に利用する必要がある

(1)手数料が高い

ファクタリングを利用する一番のデメリットは、手数料が高いことです。

ファクタリングは、貸金業ではないので、貸金業法による利息の上限を守る必要がありません。
なかには、悪質なファクタリング会社も存在し、常識の範囲を超えた手数料を徴収しようとするところもあるので注意しましょう。

(2)取引先に知られると取引を渋られるリスクがある

ファクタリングを利用している事実を取引先に知られると、「業績に不安があるのかもしれない」などと、取引を渋られる原因にもなり得ます。

2社間ファクタリングの場合でも、債権譲渡登記を行う場合には、誰からでも譲渡した事実が確認される状態になるので、売掛先に知られる可能性が出てきます。

(3)計画的に利用する必要がある

ファクタリングは、売掛債権の期日より前に現金化できるので、一時的に資金繰りを改善できます。

しかし、ファクタリング利用時に根本的な資金繰りを改善しなければ、ファクタリングを継続的に利用しないと経営できない状態になるでしょう。
手数料もかさみますので、計画的に利用するように調整が必要です。

6、ファクタリングをうまく利用するためのポイント

ファクタリングをうまく利用するためのポイントを紹介します。

(1)ファクタリングの手数料を安く抑える方法

ファクタリングは、貸金業ではないので利息の上限はありません。

手数料を安く抑えるポイントは、次のとおりです。

  • 複数のファクタリング会社から見積もりを取る
  • オンラインで完結するファクタリング会社を選ぶ

①複数のファクタリング会社から見積もりを取る

ファクタリング会社は、非常に多く存在します。

ファクタリング会社によって手数料水準も異なりますので、1社に問い合わせただけで決めずに、複数社から見積もりを取るようにしましょう。
複数社からの見積もりにより手数料の低い会社を選ぶことで、手数料を抑えることが可能です。

もちろん、手数料以外の条件も重要ですので、しっかり確認しましょう。

②オンラインで完結するファクタリング会社を選ぶ

最近では、オンラインで申し込みから契約まで完結するファクタリング会社が増えています。

オンラインで完結するファクタリング会社は、2社間ファクタリングでも手数料1%~と低水準な傾向にあります。
人件費や、店舗を構えるための賃貸料などのコストを抑えることで、手数料を安く抑えられるのです。

(2)ファクタリングの違法性について理解しよう

企業にとって便利な資金調達方法であるファクタリングですが、下記の点には注意したいところです。

  • 他と比べて高額な手数料を設定するファクタリング会社
  • ファクタリングにおける分割払い

①他と比べて高額な手数料を設定するファクタリング会社に注意!

ファクタリングは、貸金業ではないので、手数料の上限はありません。
ファクタリング会社は、手数料を自由に設定できます。

しかし、常識の範囲を超えた高額な手数料を徴収する悪質なファクタリング会社も増えていますので、取引する際には気を付けるべきといえるでしょう。

②ファクタリングにおける分割払いは違法

ファクタリングは、分割払いはできません。
売掛債権回収時の分割払いは融資と位置づけられ違法です。
ファクタリングなのに分割払いができるというファクタリング会社は利用しないようにしましょう。

まとめ

自己資本や現金比率が低い中小企業にとって、スピーディーに資金調達ができる「ファクタリング」は、非常に便利です。
貸借対照表上に負債も計上されず、スリムで見栄えの良い決算書にもなります。

しかし、ファクタリングは銀行融資に比べると手数料水準が高く、計画的に利用しなければ資金繰りの根本的な解決には繋がりません。

ファクタリングを含め、資金調達の悩みは税理士へ相談することをおすすめします。

税理士に相談することにより下記のメリットがあります。
資金繰り改善のアドバイスを得られる
貴社に合った資金調達の方法をアドバイスしてもらえる

資金繰りや資金調達に不安がある場合には、相談してみてはいかがでしょうか。

LINE
Facebook
Twitter
このエントリーをはてなブックマークに追加
ホワイトペーパー各種無料プレゼント!
税理士の相談随時受付中
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には
税理士にご相談頂いた方がよい可能性があります。
初回のご相談は無料ですので
お気軽に税理士法人ベリーベストまでお問い合わせください。
営業時間:平日10:00〜17:00 / メール受付24時間

最近の投稿

この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。