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TAX&ACCOUNTING MALL資金調達コミットメントライン(銀行融資枠)とは?追加融資のポイント5選
2022.7.21 / 更新日:2022.07.20

コミットメントライン(銀行融資枠)とは?追加融資のポイント5選

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「コミットメントライン」という言葉をご存知でしょうか?

コミットメントラインは、資金調達の1手段です。
新型コロナウイルス蔓延を背景に資金調達を行う企業が増えたため、コミットメントラインを利用する企業が増えました。

本記事を見ている方の中には、「コミットメントラインを利用したい」「そもそもコミットメントラインってなに?」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そんなコミットメントラインについて、

  • コミットメントラインとは?
  • コミットメントラインの契約方法
  • コミットメントラインのメリット
  • コミットメントラインのデメリット
  • コミットメントラインで追加融資を受けるポイント

以上の5つについて解説します。

本記事で、コミットメントラインについての概要からどんな特徴があるのか、またコミットメントラインを受けるためのポイントまでご理解いただけましたら幸いです。

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1、コミットメントラインとは

(1)コミットメントラインの概要

コミットメントラインとは、企業が銀行と結ぶ銀行融資枠のことで、銀行と予め契約した期間と融資額の範囲内であれば、審査なしで自由に融資が受けられる契約です。

銀行は、コミットメントラインの申請を受けたら審査を行い、企業の経営状況や財務状況に合わせて期間と融資額を決定します。
一方、企業側はコミットメントラインの契約をすれば、その範囲内で自由に融資を受けることができますが、手数料が発生します。

(2)コミットメントラインの目的

コミットメントラインは、「安定的な運転資金の確保」「非常事態への対応手段」を目的として使われることが多いです。
コミットメントラインの特徴は、予め契約した期間と融資額の範囲内であれば、審査なしで自由に融資が受けられる点です。
通常の融資であれば、融資を受ける度に、申請と審査を行う必要がありますが、コミットメントラインでは、非常事態が起こった場合でも資金調達を円滑に行うことができます。

新型コロナウイルス蔓延禍の中では、社会情勢の大きな変化が大きな変化が起こることが想定されます。
そのため、コミットメントラインを必要とする企業が増えたといえるのでしょう。

(3)コミットメントラインの対象企業

銀行がコミットメントラインの対象企業とするのは、「特別融資枠契約に関する法律」の適用対象法人です。

コミットメントラインの対象企業となるのは、以下のような条件が例として挙げられます。

  • 会社法上の大会社
  • 資本金3億超の株式会社
  • 純資産額10億円超の株式会社
  • 金融商品取引法の規定による監査証明を受ける必要のある株式会社
  • 上記 4項目に掲げる法人の子会社
  • 保険業法上の相互会社
  • 金融商品取引業者で所定の要件を満たす会社
  • 貸金業法上の貸金業者
  • 資産流動化法上の特定目的会社
  • 投信法上の登録投資法人 など

以上のような条件があるため、コミットメントラインは、大手企業寄りの資金調達法であると言えます。

2、コミットメントライン種類と2つの契約方法

(1)コミットメントラインの種類

コミットメントラインには、大きく分けて2つの種類があります。

①リボルビングライン

リボルビングラインは、いつでも融資を受けられるコミットメントラインです。
一般的に、コミットラインという言葉は、リボルビングラインを指します。

②スタンドバイライン

スタンドバイラインは、非常事態など緊急時のみ融資を受けることができるコミットメントラインです。
そのため、非常事態に遭遇することなく経営をすることができれば、コミットメントラインによる融資を一度も受けずに済むこともあります。

(2)コミットメントラインの契約方法

企業と銀行を結ぶコミットメントラインの契約方法にも、2通りの方法があります。

①バイラテラル方式

バイラテラル方式は、各金融機関と個別にコミットメントラインを契約する方法です。
シンジケート方式と比較すると、1つの銀行のみと契約するため、融資の限度額が低くなる傾向が見られます。

②シンジケート方式

シンジケート方式は、複数の金融機関とコミットメントラインを契約する方法です。
シンジケート団と呼ばれる複数の金融機関が、同一条件で融資をする契約で、複数の金融機関から融資を受けることで、多額の資金調達が可能になります。

シンジケート方式について、詳しくは「シンジケートローンとは?利用時のメリット・注意点について簡単解説」で解説しておりますので、合わせてご参考ください。

3、コミットメントラインのメリット

本章では、コミットメントラインを契約すると得られるメリットを紹介します。
コミットメントラインのメリットは、以下の通りです。

  • 資金の確保
  • 融資を受けるための諸手続きが省ける
  • 資金繰りの安定性を確保できる

(1)資金の確保

コミットメントラインの契約をする最大のメリットは、契約した期間と融資額の範囲内であれば、時間をかけずに資金調達が可能であることです。

コミットメントラインは、銀行の都合で融資を断ることはできないため、急な資金調達にも対応可能です。非常事態が起こった際に、即座に融資を受けることができるのは、企業としても非常に助かるでしょう。

(2)融資を受けるための諸手続きが省ける

通常の融資であれば、融資を受ける度に、手続きや審査等を行う必要があります。
コミットメントラインは契約時のみの審査で、契約中は融資に対する手続きや審査等の必要がありません。
そのため、融資を受けるまでにかかる時間や手間を省略することができます。

(3)資金繰りの安定性を確保できる

コミットメントラインの契約をすると、契約範囲内である程度自由な資金調達が可能なため、
資金繰りの安定性を確保することができます。

資金繰りの安定性を確保できていることで、企業の経営活動に携わる株主や取引先、さらには社員に対してまで安心できる材料となるでしょう。

4、コミットメントラインのデメリット

本章では、コミットメントラインを契約すると引き起こるデメリット、注意点を紹介します。コミットメントラインのデメリットは、以下の通りです。

  • 手数料が発生する
  • 対象企業が限られる
  • 厳正な審査がある

(1)手数料が発生

コミットメントラインは、通常の金利とは別に、契約時に手数料が発生します。
手数料は、コミットメントラインの融資枠の総額全体に掛けられるため、融資を受けなかった部分にも手数料が発生する点に注意が必要です。

緊急時の対策としてコミットメントラインを契約したものの、満額の融資を受けなかった場合、契約時に支払った手数料が高くつく場合があります。

(2)対象企業が限定的

コミットメントラインは、「1、コミットメントラインとは」の(3)で解説したように、
融資の対象企業が「特別融資枠契約に関する法律」の適用法人に限られます。
加えて、契約時に手数料も発生し、資金調達のために一定のコストも必要です。

そのため、コミットメントラインは、中小企業が利用しづらく、大手企業よりの契約となっています。

(3)厳正な審査

コミットメントラインの契約をすると、期間内であれば審査なしで融資を受けることができるため、通常の融資よりも金融機関の審査は厳しくなります。
初めての取引でコミットメントラインを契約することはできないと考えて良いでしょう。

金融機関としては、コミットメントラインの契約したものの業績が急変し、資金が回収できなくなる可能性があっても、契約した以上融資を実行しなければいけません。そのため、通常の審査よりもコミットメントラインの審査の方が厳しくなることが考えられます。

5、コミットメントラインを契約するポイント

コミットメントラインを検討している方にとっては、「契約するためにはどうしたら良いの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
前章で、コミットメントラインの審査が厳しいという話がありました。
本章では、審査が厳しいコミットメントラインの契約するために、知っておきたい3つのポイントを紹介します。

(1)金融機関と信頼関係を構築する

融資の実行には、金融機関と企業の間の信頼関係が重要です。
コミットメントラインは、金融機関にも大きなリスクが生じるため、信頼が置ける企業としか契約しないでしょう。
通常よりも審査が厳しいとされるコミットメントラインの契約をするためには、一定の取引実績を積んでから審査に臨むようにすることがポイントです。
信頼関係を構築するためには、経営者のへの信頼も重要になります。期日を守ることや収支状況の報告を徹底するなどして信頼関係を築き上げましょう。

(2)業況を安定させる

企業にとって経営状況を安定させることは最も難しい課題となりますが、コミットメントラインを契約するためには必要です。
事業の強化や改善に加えて、自己資本比率を上げ、負債を減らしていくことを意識しましょう。
加えて、審査に通るためには、「今後も良くなるだろう」と思わせることが重要です。
今後の展望なども数値を用いて、適切に説明しましょう。

(3)税理士に相談する

コミットメントラインの契約をするためには、税理士に相談することもポイントの1つとして挙げられます。
税理士は、

  • コミットメントラインに関する相談やアドバイス
  • 業績を良くするためのアドバイス
  • そもそも、コミットメントラインが必要な企業かどうか
  • そのほかの資金調達法のアドバイス

などの対応が可能です。
コミットメントラインに悩んだら、税理士に相談してみましょう。

まとめ

今回は、「コミットメントライン」について解説しました。

コロナウイルスの蔓延を背景に契約が増加しているコミットメントラインですが、契約の範囲内で自由に融資を受けることができるのが最大のメリットです。

一方、手数料が発生することや大企業よりのサービスであることもわかりました。

「コミットメントラインを契約したい」「コミットメントライン導入するべき?」
上記のような疑問がある方は、一度税理士に相談してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。