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TAX&ACCOUNTING MALLバックオフィス業務テレワークで労務管理をスムーズに行うために知っておきたいこと5つ
2021.9.2 / 更新日:2021.09.02

テレワークで労務管理をスムーズに行うために知っておきたいこと5つ

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テレワーク 労務 管理

テレワークに移行してから、労務管理の問題が山積み……。
どのようにしたら従業員の管理が徹底できるのだろうか……。

と、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、新しい働き方として浸透している「テレワーク」。
労務管理業務についても、テレワークで行うことが可能です。
テレワークは、オフィスワークでは発生しなかった問題を解決して、はじめてメリットが生まれてきます。

今回は、テレワークの概要について説明したうえで、

  • テレワークにおける労務管理の問題点と対処法
  • テレワークの労務管理で考えられる疑問点
  • テレワークでもスムーズな労務管理をするためのポイント

について、解説します。

あわせて、テレワークの労務管理におすすめのツールについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
テレワークへの移行で頭を悩ませている方が、この記事を参考に、少しでもテレワークの労務管理を行うためのポイントを押さえてもらえれば幸いです。
一日でも早く、従業員が安心して働ける環境を作っていきましょう。

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1、テレワークの労務管理について知る前に|テレワークとは

テレワークの労務管理について知る前に|テレワークとは

テレワークとは、どのようなものなのでしょうか。
本章では、テレワークについての概要部分を解説します。

(1)テレワークは「新しい働き方」

テレワークを一言でいうと、「時間や場所にとらわれない自由な働き方」のことです。
自分の好きな時間に好きな場所で働ける制度です。

テレワークの種類は、大きく3つに分類されています。

  • 在宅勤務:オフィスではなく従業員の自宅を働く場所とし、通勤時間をゼロにする勤務体系のこと
  • モバイルワーク:電車や新幹線の移動中やクライアント先など、自宅やオフィス以外の場所で働く勤務体系のこと
  • サテライトオフィス勤務:ある一定期間、空きオフィスや遊休施設など特定の場所で働く勤務体系のこと

テレワークとよく似た言葉としてリモートワークがありますが、両者の言葉の意味にほとんど違いはありません。
違いを挙げるとするなら、明確な定義が定められているかどうかです。

テレワークは、日本テレワーク協会にて定義が定められていますが、リモートワークは定められていません。
「テレワーク」が正式な言葉であり、リモートワークはここ数年で世間に普及した言葉といえます。

なお、テレワークを導入すると、国から助成金が出る場合もあります。
厚生労働省によると、一定の条件を満たせば、1企業当たりの上限100万円まで助成金が出るということです。

助成金について詳しく知りたい方は、厚生労働省が公開している「働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)」を参考にしてください。

(2)テレワークの目的

テレワークが行われる目的には、具体的に次のようなものが考えられます。

  • 働き方改革
  • 生産性向上
  • 従業員の自立促進
  • 非常時の業務継続

それぞれの目的について、詳しくみていきましょう。

①働き方改革

テレワークを導入すると働き方改革につながります。
昨今、ワークライフバランスを実現し、仕事と子育てや介護の両立を実現したい方が増えてきています。

「時間や場所にとらわれない働き方=従業員が働きやすい環境」を整えることは、従業員のモチベーションの向上につながります。
テレワークを取り入れている企業は、人材の確保社会的評価の向上につながると考えられるでしょう。

②生産性向上

従業員の仕事の効率化も図れるのも、テレワークの特徴です。
朝早くから満員電車で通勤をしていると、いつの間にか疲れがたまり、仕事の効率が低下することがあります。

しかし、テレワークでは毎日の通勤に充てていた時間を有効活用できます。
オフィスワークで気になっていた上司の目雑音がないことで、仕事に集中できることも生産性向上の理由といえるでしょう。

③従業員の自立促進

テレワークへ移行すると、従業員の自立促進にもつながります。
普段のオフィスワークでは、上司が進捗を細かく確認してくれますが、テレワークでは自分自身で業務スピードを管理する必要があります。

ゆえに、自分の甘えを許さない強い意志が持つことが大事です。
従業員一人一人の意識改革を促し、自己管理させるためにもテレワークは有効です。

④非常時の業務継続

テレワークを導入することで、非常事態に陥ったときの業務継続に役立ちます。
わが国は、地震や台風などの災害が頻繁に発生します。

加えて、昨今はコロナウイルスの影響もあり、少なからず業務停止になる企業がありました。
日常からテレワークを実施している会社であれば、通常通り事業を続けられ、大幅な売上損失を防ぐことができるでしょう。
テレワークは、予期せぬリスクを未然に防ぐ役割もあるのです。

(3)テレワークでも「労働基準法」が適用される

オフィスワークと同様に、テレワークでも労働基準法が適用されます。
特に注意すべき点としては、労働条件の明示労働時間の把握です。

まず、会社は、採用時に従業員と労働契約で就業場所を明示しています。
就業場所として自宅やサテライトオフィスなど、オフィス以外の場所が明記されていない場合、就業規則にて労働条件を変更しなければなりません。

雇用主は、従業員の労働時間を徹底して管理する必要があります。
例えば、出勤日の勤務開始・終了時刻などです。

しかし、テレワークにおいて従業員の労働時間の計算が難しい場合、一定の要件を満たせば、「事業場外みなし労働時間制」が適用することができます。
利用を検討している会社は、労使間による十分な協議を行い、労使協定を締結しましょう。

ただ、事業場外みなし労働時間が法定労働時間を超える場合は、労使協定を労働基準監督署に届ける必要があるので、注意しましょう。

2、テレワークにおける労務管理の問題点と対処法

テレワークにおける労務管理の問題点と対処法

テレワークへ移行すると、今まで発生することのなかった問題が発生することが考えられます。

本章では、テレワーク導入における労務管理の問題点と対処法について、解説していきます。
具体的には、

  • 労働時間の把握が難しい
  • 業務状況を把握しにくい
  • 人事評価が難しい
  • 労災認定が難しい
  • 情報流出のリスクがある

などの項目になります。

テレワークにおける労務管理をスムーズに進めるためにも、厚生労働省が公表しているガイドラインを参考にしてみてください。

(1)労働時間の把握が難しい

オフィス勤務の場合は、会社に滞在している時間が労働時間といえますが、テレワークの場合は異なります。
従業員の出勤、退勤時間だけでなく、休憩時間や時間外労働がどれくらい発生しているのか正確に把握できません。
対処法としては、勤怠管理ツールチャットグループにて出退勤や休憩時間の報告を細かく行い、労働時間を把握できるようにしましょう。

あらかじめ事業場外のみなし労働時間制を導入し、従業員の労働時間を定めておくことも方法の1つとしてあります。

(2)業務状況を把握しにくい

オフィスワークでは、同じ部署の従業員が近くにいることから、お互いの業務状況や進捗状況を把握しやすい状態でした。

しかし、テレワークでは従業員と対面しないため、報連相を徹底する必要があります。
1人1人の業務量に差が出たり、仕事が想定より進んでいないことが多々あります。

対処法としては、出勤時に一日の業務予定をチャットで報告して、退勤時に1日の振り返りとして、どれだけ業務が進んだのか日報に記録しましょう。

業務の途中で誰が今何しているか確認したいときは、Googleカレンダーでスケジュールの管理や確認ができるため、おすすめです。

いつでも誰でも、業務状況を可視化できることが理想的です。

(3)人事評価が難しい

テレワークに移行すると、人事評価に不満を抱える従業員が出てきます。

勤務中の態度を実際に見てもらえない、成果につながった行動(プロセス)を把握してもらえないなど、働く従業員は少なからずテレワーク中の人事評価に納得いかないこともあるでしょう。
人事評価制度の見直しをはかり、明確化しなければなりません。

数値だけの結果を定量的にみるだけでなく、「目標管理制度」から定性的に、評価していくべきです。
目標管理制度では、個人目標の達成に向けて、業務に取り組めたかどうかなどについて評価します。

時間に余裕がないのであれば、ツールを導入して人事評価制度を整えていきましょう。

(4)労災認定が難しい

労働災害の判断の難しさも、テレワークで生じる問題の1つです。

テレワークにおいても、従業員がケガをしたり体調不良などの状態になった時に、会社は労働基準法に基づいて責任を取らなければなりません。
テレワークでは、労災の原因が業務に直接関係しているかどうかの判断をすることが極めて困難です

対処法としては、労災が発生する前に、テレワーク環境に関するレクチャーを社内で行いましょう。
照明の色や明るさ、デスクやイスの安定感、空気の入れ替えをして気分転換するなどのチェック項目を作るだけでも、テレワーク中の労災対策になります。

(5)情報流出のリスク

テレワーク下において、会社として最も避けたいことは情報漏れです。
働く場所が多岐にわたるため、ウィルスへの感染、パソコンやUSBの紛失、盗聴・盗撮の危険性がより高まります。

対処法としては、セキュリティ対策のツール導入したり、秘密情報の多いファイルの持ち出しを禁止したりしましょう。

しかし、何よりも従業員1人1人がセキュリティー意識を高めることこそ、最も効果的な対策です。
会社を背負っている責任を持ってもらうためにも、注意喚起しましょう。

3、テレワークの労務管理で考えられる疑問点

テレワークの労務管理で考えられる疑問点

前章では、テレワークにおける労務管理の問題点と対処法について解説しました。
その他にも、オフィスワークとは異なる環境であるテレワークの労務管理で主に考えられる疑問点について、紹介します。

(1)通信環境や作業環境の管理はどのようにすればよい?

在宅勤務で発生する問題として、通信環境や作業環境が挙げられます。
例えば、オンラインでお客様との打ち合わせの最中にネット回線が悪くなると、先方に迷惑をかけてしまいます。

自宅でトラブルなく通信できる速度の目安は、固定回線で10Mbps~30Mbpsですテレワークでも円滑に仕事をするための通信速度「通信速度の目安」iTSCOM)。

快適な作業環境にするためにも、机は十分なスペースがあるもの、椅子はひじ掛けがあり、高さや傾きを調整できるものを準備しましょう。

その他にも、室温は17℃から28℃、湿度は40%~70%に調整できていることが理想です。

もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省が公表している「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」をご参考にしてください。

(2)テレワーク中の通信費・光熱費は会社が負担する?

在宅勤務に移行した場合、通信費や光熱費を労使間のどちらが負担するのか気になるポイントだと思います。
諸費用について会社が負担のするのか、自己負担にするのかはあらかじめ明記しておく必要があります。

会社ではなく従業員に負担させる予定であるなら、就業規則に定めておきましょう。

(3)就業時間中に小さい子どもの世話をする必要のある社員への対応は?

小さい子どもをもつ従業員は、テレワークで仕事をしながら子どもの世話をする必要があります。
就業時間中にテレワークと並行して子どもの世話をする従業員への対応としては、以下のようなものが考えられます。

  • 勤怠管理システムで細かく報告を入れる
  • フレックスタイム制を導入する
  • 年次有給休暇を時間単位で導入する

子どもから目を離せず、仕事だけに集中できない状態が続くことも想定されます。
定期的に世話が必要な場合は、事業場外みなし労働時間制の導入も視野に入れておきましょう。

4、テレワークでもスムーズな労務管理をするためのポイント

テレワークでもスムーズな労務管理をするためのポイント

ここまで、テレワークにおける労務管理の問題点や疑問点について、解説しました。

本章では、問題点や疑問点を踏まえて、テレワークの労務管理をスムーズに行うためのポイントについて解説します。
具体的なポイントは、次の3つです。

  • 労働契約や就業規則を見直す
  • 積極的に従業員とコミュニケーションをとる
  • ツールを利用する

(1)労働契約や就業規則を見直す

今回初めて在宅勤務を導入する会社は、従業員の採用時に在宅勤務に関する情報が明示されていない状態です。
上記のような場合、採用時に締結した労働契約の労働条件と異なった勤務形態になり、労働条件の変更にあたります。

労働条件を変更する場合は、在宅勤務を導入する際の労働条件を再度明示し、会社と従業員との間で合意をとりましょう。

(2)積極的に従業員とコミュニケーションをとる

以前まで主流だったオフィスワークと比べ、テレワークでは従業員間のコミュニケーションが圧倒的に減ります。

テレワーク中の後輩従業員へ丸投げではなく、定期的にコミュニケーションを取ることで、業務相談しやすい雰囲気を作りださなければなりません。コミュニケーションツールやチャットで普段以上に連絡を取る必要があります。

新しい制度やツールを導入する場合も同じで、従業員全員に周知させることを心掛けましょう。

(3)ツールを利用する

これまで労務管理の方法やポイントについて解説してきましたが、実際には労務管理の徹底は簡単ではありません。
労務管理に関する専門的な知見と多くの時間を必要とするからです。

できるだけ早く会社の体制を整えたいと考えている方にはツールがおすすめです。
ツールを使用すれば、従業員の労働状況や業務状況を一瞬にして把握できます

テレワークの労務管理に関する具体的なツールについては、次章で紹介します。

労務管理以外にも、『バックオフィス業務』の効率化のためには、ツールの使用がおすすめです。

バックオフィス業務効率化に関する詳細については、「バックオフィス業務効率化のメリットや方法を解説【DX?】」で解説しておりますので、あわせてご参照ください。

5、テレワークの労務管理におすすめのツール6選

テレワークの労務管理におすすめのツール6選

本章では、テレワークの労務管理におすすめのツールとして、「勤怠管理ツール」と「業務状況可視化ツール」について紹介します。

(1)勤怠管理ツール

従業員の労働時間を正確に把握するためには、勤怠管理ツールがおすすめです。
ツールの機能は、出退勤の時間から休憩時間の把握など多岐にわたります。

①jinjer

jinjerは、打刻管理の機能はもちろんのこと、シフト管理や予実管理、アラート機能まで計12機能を持ち合わせている優れものです。

極めつけは、GPSを利用した打刻機能
位置情報と連携した勤怠管理ができるため、従業員がいつどこで何をしているのか把握できます。

また、スマホ一つで勤怠管理が簡単にできるため、柔軟な働き方を目指すテレワークに適しています。

②マネーフォワード クラウド勤怠

マネーフォワード クラウド勤怠は、マネーフォワードが提供している給与サービスと連携可能なことが、イチ押しポイントです。
勤怠管理のデータをワンクリックで、簡単に給与計算できることで、無駄な手間を省けます。

また、働き方改革関連の法改正が急に施行されても、システムが無料で自動アップデートしてくれます。

③ジョブカン

ジョブカンは、勤怠管理システムで10年の歴史をもち、導入企業が60,000社を超える業界NO.1の実績があります。

30日間の無料お試しができる点も、本当に自社に合ったツールかどうか判断したい会社にとって、気軽に始められるポイントです。
日本語だけでなく、英語、韓国語、タイ語など幅広い言語に対応しているため、外国人の従業員が多い企業には便利なツールです。

(2)業務状況可視化ツール

従業員の業務状況を把握するためには、業務状況可視化ツールがおすすめです。
労働時間の管理と同じくらい、業務状況の把握は重要です。

①AsetView Tele

AsetView Teleは、導入実績9,500社を超え、会社の見える化を実現するツールです。
従業員の業務予実とPC操作ログを対比し、無駄な時間を減らすための働き方をフィードバックできます。
AsetView Teleを導入すると、毎月の残業時間が75%削減でき、生産性を大幅に向上させることに役立ちます。

②Qasee

Qaseeは、ニュースメディアに多数掲載されている大注目のサービスです。

組織と個人における業務状況の可視化だけでなく、ストレスや負荷チェックも確認できます。
数値をもとに、業務過多による従業員の健康被害等を未然に防げるでしょう。

実際の画面でのデモンストレーションや無料トライアルができることも、導入を検討している会社におすすめする理由です。

③MITERAS仕事可視化

MITERAS仕事可視化は、人材領域を中心にサービスを展開しているパーソルグループのツールです。

特徴としては、「業務中に従業員がどのアプリを利用していたか」や、1分間のキーボードの打鍵回数から「従業員の動作状況」を把握できます。
正確な労働時間の把握と仕事実態の可視化で、テレワークにおける労務問題の解決を期待できるでしょう。

まとめ

今回は、「テレワークにおける労務管理」について解説してきました。
これまでオフィスワークが主流だった働き方が、突然テレワークへ移行すると、今まで発生しなかった問題が山積みです。

テレワークのメリットを最大限活かすためには、早急に労務問題を解決しなければなりません。
企業の労務関係の問題は、単純そうにみえて難しい問題です。

この記事を参考に、労務管理効率化のツールを導入し、従業員全員が安心できる企業体制を整えましょう。

なお、労務管理に限らず、テレワーク導入について不安や疑問がある場合には、税理士への相談がおすすめです。
テレワーク導入に関して税理士へ相談・依頼することで、

  • テレワーク導入の準備
  • テレワーク導入後の労務管理業務フローの構築
  • 自社に合ったツール選定のアドバイス

などのサポートが可能です。
他にも、経理・会計や税金の面でのサポートも可能となります。
不安があったら、気軽に税理士へ相談しましょう。

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この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。