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TAX&ACCOUNTING MALL資金調達資金調達ラウンドとは?起業時に利用したい資金調達についても解説
2021.9.14 / 更新日:2021.09.14

資金調達ラウンドとは?起業時に利用したい資金調達についても解説

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資金 調達 ラウンド

起業のための資金調達について調べていると、「資金調達ラウンド」という耳慣れない言葉に出会うかもしれません。
資金調達ラウンドを把握することは、財務計画を立てる上でも重要になってきます。

今回の記事では、

  • 資金調達ラウンドとは
  • 資金調達ラウンドの5つのフェーズ
  • 資金調達における3つのタイプ
  • 企業の初期段階に利用したい7つの資金調達方法
  • ラウンドに適した資金調達をするポイント

について解説いたします。

資金調達ラウンドについての理解が深まり、自社への適切な活用へとつなげて頂ければ幸いです。

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1、資金調達ラウンドとは?

資金調達ラウンドとは?

資金調達ラウンドとは、企業の成長度合いに対応した、資金調達の段階を5つのフェーズで表した指標です。
元々は、投資家が企業の

  • 信用力
  • 収益力

を把握するための指標として生まれました。「投資ラウンド」とも呼ばれます。
企業側としては、自社の資金調達ラウンドを理解することで、成長段階に適した資金調達計画を立てる際に利用できます。

2、資金調達ラウンドの5つのフェーズ

資金調達ラウンドの5つのフェーズ

資金調達ラウンドは、資金規模が小さい順に、以下5つのフェーズで表されます。

  • シード期
  • アーリー期(スタートアップ)
  • シリーズA(エクスパンション)
  • シリーズB(グロース)
  • シリーズC(レイター)

この章では、各フェーズについて

  • 事業段階
  • 資金規模
  • 資金の使い道
  • 資金の調達方法

以上の点から解説します。

(1)シード期

シードとは、起業前の段階を指します。
起業するための準備段階であるため、資金規模は500~1000万程度です。

主な資金の使い道としては、

  • 参入市場の調査費
  • 人件費
  • 会社設立費

などになります。

一般的には、以下の項目を個人投資家にアピールすることで、資金調達を行います。

  • 魅力的な事業計画書
  • 具体的な資本政策

(2)アーリー期(スタートアップ)

アーリー(スタートアップ)とは、起業直後の段階を指します。
実際に事業を開始しているため、資金規模は2000万~5000万程度です。

主な資金の使い道としては、

  • 人材の確保
  • 市場の獲得

などになります。

スタートアップ企業を支援する、返済不要な

  • 助成金
  • 補助金

を利用しつつ、計画的な資金繰りを考える必要があります。

(3)シリーズA(エクスパンション)

シリーズA(エクスパンション)とは、事業が本格的にスタートし、軌道に乗り始めた段階を指します。
顧客が増え始める段階であり、資金規模は、数千万~2億程度です。

主な資金の使い道としては、

  • 人材採用
  • 新規顧客の販促活動
  • 設備投資

などです。

事業が軌道に乗り始め、売上を安定させるために、多くの経費が掛かります。
投資家からの資金調達もしやすくなりますが、株式保有比率には注意が必要です。

(4)シリーズB(グロース)

シリーズB(グロース)とは、事業が軌道に乗り、安定した収益を上げられる段階を指します。
上場の前段階でもあり、資金規模は数億程度です。

主な資金の使い道としては、

  • 優秀な人材の確保
  • 事業の拡大

などです。

投資家からの積極的な投資を受けやすい一方で、扱う資金が非常に大きく、資金繰りが難しい時期でもあります。

(5)シリーズC(レイター)

シリーズC(レイター)とは、事業の黒字化が安定し、イグジットを意識する段階を指します。
全国や海外への展開も視野に入るため、資金規模は10億程度です。

主な資金の使い道としては、

  • 優秀な人材の確保
  • 全国規模での事業展開

などです。IPOやM&Aといったイグジットに向けた、十分な利益が求められます。
シリーズC(レイター)段階では、銀行などからの資金調達が比較的容易です。

また、イグジットにおける審査では、主に以下のような項目が見られます。

  • 企業の収益性・将来性
  • 経営状態の健全性
  • 管理体制の有効性
  • 企業内容の開示の適切性

上記の項目をクリアできるような企業状態の構築が必要です。

3、資金調達における3つのタイプ

資金調達における3つのタイプ

資金調達のタイプは、大きく以下3つのタイプに分けらます。

  • アセットファイナンス(asset)
  • エクイティファイナンス(equity)
  • デットファイナンス(debt)

自社のラウンドに適した資金を調達するには、各タイプについて理解しておくことが重要です。

(1)アセットファイナンス(asset)

アセットファイナンスとは、自社の資産を売却することで、資金を調達する方法です。
得られる資金は、資産の価値に影響するので、経営状態に関わらず資金を調達できます。

具体的な資産としては、

  • 不動産
  • 債権
  • 知的財産権

などが一般的に利用されます。
保有している資産を手放すことで、財務負担を減らすことも可能です。

一方、価値ある資産ほど自社にとっても重要な場合が多いので、売却時は実務への影響を考慮する必要があります。

(2)エクイティファイナンス(equity)

エクイティファイナンスとは、自社の株式を購入してもらうことで、資金を調達する方法です。

エクイティファイナンスで得た資金に、返済義務はありません。
集めた資金は、自己資本として扱えるので、財務面での評価UPが期待できます。

一方、購入された株式数に応じて、会社の経営に関われる権利を渡すことが必要となってきています。
株式を発行しすぎると、思うような経営ができなくなる可能性があるので、株式の発行数には注意が必要です。

(3)デットファイナンス(debt)

デットファイナンスとは、お金を借りることで、資金を調達する方法です。
返済義務はありますが、経営権を奪われる心配はありません。

具体的なデットファイナンスの種類としては、

  • 金融機関からの融資
  • 投資家からの借入
  • 社債の発行

などが挙げられます。
契約通りに返済することで、信用実績を積むことも可能です。

一方、借りた金額が大きいほど、利息による返済負担も増えるため、資金繰りを圧迫する可能性があります。

デットファイナンスの1つである「銀行融資」については、「銀行融資を高額・低金利・早く受けるための7つのポイント」で詳しく解説しておりますので、併せてご参考にしてください。

4、ラウンド初期(シード・アーリー期)に利用したい資金調達7選

ラウンド初期(シード・アーリー期)に利用したい資金調達7選

この章では、特に資金繰りが大変な段階である、ラウンド初期(シード・アーリー)に利用できる資金調達の方法について紹介します。
具体的には、以下7つを活用する方法が挙げられます。

  • ファクタリング
  • クラウンドファンディング
  • エンジェル投資家(個人投資家)
  • VC(ベンチャー・キャピタル)
  • ICO(イニシャル・コイン・オファリング)
  • 日本政策金融公庫
  • 補助金、助成金

各特徴を理解することで、資金調達の選択肢を増やし、効果的な資金繰りに繋げることが可能です。

(1)ファクタリング

ファクタリングとは、売買債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、資金を調達する方法です。

売掛金の期限前に現金化できるため、短期で資金が必要な場合にも利用されています。
ファクタリング会社への手数料は差し引かれますが、売掛金の

  • 入金遅れ
  • 貸し倒れ

といったリスクを回避できます。

しかし、悪徳なファクタリング会社もあるようなので、会社選びには注意が必要です。

(2)クラウンドファンディング

クラウンドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の人から「応援」という形で資金を調達する手段です。
多くの人から魅力的と判断されれば、数時間でまとまった資金を調達できます。
返済義務はなく、経営権について気にする必要もありません。

ただし、認知度が低いサービスだと、応援を得るのが難しい場合があります。

クラウドファンディングについて、詳しくは「クラウドファンディングのやり方まとめ~成功するコツを4つ添えて~」で解説していますので、ご参考ください。

(3)エンジェル投資家(個人投資家)

エンジェル投資家とは、創業してまもない企業に投資する個人投資家です。
自社の株式や転換社債と引き換えに、エンジェル投資家から資金を調達します。

エンジェル投資家は、経営に関するアドバイスやサポートをしてくれる場合が多いです。
最近では、企業とエンジェル投資家のマッチングを支援するサービスが多くあるので、エンジェル投資家からの資金調達を考えている場合は、利用してみましょう

エンジェル投資家およびエンジェル税制について、詳しくは「エンジェル税制について知りたいこと4つ【投資が大きな節税に!?】」で解説しておりますので、ご参考ください。

(3)VC(ベンチャー・キャピタル)

VC(ベンチャー・キャピタル)とは、成長性が高いと見込まれるベンチャー企業に出資する投資会社です。

VC(ベンチャー・キャピタル)では、成長期の早期段階にある未上場企業に投資をすることで、上場時の大きなキャピタルゲインを狙っています。
「キャピタルゲイン」とは、投資額と株式公開後の売却額の差で得られる利益のことです。

VCは投資だけではなく、ハンズオンと呼ばれる積極的な経営支援によって、上場やM&Aへのサポートも行います。

ベンチャーキャピタルについて、詳しくは「ベンチャーキャピタル(VC)とは?VCから資金調達をする際の3つの注意点」にて解説しておりますので、ご参考ください。

①CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)

CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)とは、投資を本業としない、VCです。
CVCでは、自社事業と関連のあるベンチャー企業に投資することで、事業的な相乗効果を狙っています。

②シードアクセラレータ

シードアクセラレーターとは、シード期のベンチャー企業に特化して投資する、VCです。
ビジネスモデルよりも、

  • 創業者の資質
  • サービスの優位性

などを重視して、投資及び支援が行われます。

(5)ICO(イニシャル・コイン・オファリング)

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)とは、暗号通貨(仮想通貨)を発行し、投資家に購入してもらうことで、資金を調達する方法です。
ICOを利用することで、国内にとどまらず、全世界の投資家から、資金を集められます。

株式発行とは異なり、

  • 議決権
  • 配当

を投資家に与える必要がないのが特徴です。

(6)日本政策金融公庫

日本政策金融公庫とは、個人事業主や中小企業を中心に融資を行う政府系金融機関です。
無担保・無保証かつ低金利な融資が受けられます。

起業家向けの

  • 創業融資
  • 新事業活動促進資金

などの制度があります。

ただし、融資を受けるには、必要書類の提出や面接が必要です。
一般的な融資と比べて審査項目も多いため、実際に資金を受け取るまでに時間がかかる場合があります。

(7)補助金、助成金

補助金・助成金とは、国などの公共団体から支給される資金のことです。

特定の制度に対して申請を行い、受理されることで利用できます。
企業活動を促進するために設けられており、返済の義務はありません。

ただし、すべての企業が利用できる訳ではありません。
補助金や助成金を利用するには、特定の要件を満たす必要があります。
複雑な要件もあるので、申請する際には、正確な制度についての理解が必要です。

例えば、テレワーク導入によって補助金や助成金を受け取れる場合があります。

詳しくは、「テレワークの補助金・助成金2選!内容と申請の流れも簡単に解説!」で解説しておりますので、あわせてご参考ください。

5、ラウンドに適した資金調達をするなら税理士を活用!

ラウンドに適した資金調達をするなら税理士を活用!

資金調達ラウンドを含め、資金調達に関する相談は、税理士に相談することをおすすめします。
税理士へ相談することによるメリットは、以下のとおりです。

  • 資金調達ラウンドに合った金融機関を選定・紹介してくれる
  • 資金調達先との面談・交渉をサポートしてくれる
  • 必要書類を作成してくれる

(1)資金調達ラウンドに合った金融機関の選定・紹介

効果的な資金調達を行うには、自社のラウンドに適した方法を選択することが重要です。
信用力の低い組織から資金を調達してしまうと、上場時の審査に問題となることがあります。

税理士は、様々な投資家や金融機関とのつながりがあるため、各会社に適した安全な資金調達先を紹介することができます。

(2)資金調達先との面談・交渉のサポート

どの資金調達方法においても、調達先である

  • 投資家
  • 仲介会社
  • 金融機関

との面談や交渉は、必須です。

面談や交渉を進める中で、不利な条件で契約を求められる場合もあります。
資金調達にあまり慣れていない場合には、こうした契約内容に気がつくことは難しいです。

税理士に相談をすることで、契約において注意すべき点などのアドバイスが受けられます。また、面談や交渉の場に同席することで、直接的なサポートも可能です。

(3)必要書類(事業計画書、決算書、資金繰り表)の作成

資金調達を行うには、

  • 事業計画書
  • 決算書
  • 資金繰り表

など、さまざまな書類が必要です。
金融機関での審査に通るためには、上記の書類を過不足なく適切に準備することが求められます。

税理士は、上記の書類に対する実務経験と専門知識が豊富です。
書類面での業務を税理士へ任せることで、自社の事業に専念でき、結果として会社の収益をより伸ばすことにも繋がります。

まとめ

今回は「資金調達ラウンド」について解説しました。

資金調達ラウンドとは、企業の成長度合いを5段階で表した指標です。
各ラウンドによって、資金規模や効果的な資金調達方法が異なります。
自社の資金調達ラウンドに適した資金繰りを検討している方は、税理士へ気軽に相談してみましょう。

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この記事の監修者

荒井悠輔
荒井 悠輔

税理士法人ベリーベスト 経営企画室シニアマネージャー
株式会社ベリーベストサポートオフィス 代表取締役
資格の大原税理士講座簿記論講師、
文化服装学院ファッション流通高度専門士課タックスアカウンティング講師を務める。
筑波大学大学院において、法人税法及び国際税務を研究し、修了。
現在は経営企画、セミナー、講師、論文・記事の執筆を中心に活動を行っている。